家族と言う名の箱庭56 ～ニートの兄を作った人たち～

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家族と言う名の箱庭55 ～ニートの兄を作った人たち～

あとがき

子ども２人を抱えて働きながら育てるというのは覚悟はしていてもやはり容易なことでなかった。
時々だが、遊びがてらに手伝いに来てくれる母にはありがたいと思ったし、家事などはしてくれなくても子供を見てくれるだけで充分助かった。

しかし交通費も支払うのは当然だと思うが、なんだか心の奥ではモヤモヤしてしまった…。
他に比べる相手も居ないので、手伝いに来てくれるなら母親でも支払うのは当然だと思っていた。
でもやっぱりこちらも裕福でもないので、毎回好きなときに遊びに来て交通費を請求されることは正直キツかった。

そして通帳事件。
母にも自分の貯金なんて絶対隠していたのだが、見られるような場所にうっかり置いてしまったのは本当に迂闊だった…。

何かとてつもない嫌な予感がした。

つづく

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